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第6回 枕と睡眠姿勢をゆる~く語るサロン

第6回枕と睡眠姿勢をゆる~く語るサロン

開催概要

日時:2021年6月16日 20:00~
会場:Zoom

 

前回、玄関マット枕の作り方をお話しました。今回初めてご参加いただいた先生方もいらっしゃったので
改めて玄関マット枕のコンセプトや保険適応の中でどんなサービスができるのかというところをお話しました。

 


玄関マット枕とは


枕は一人一人の体に合わせて高さを調節することが大事なんだというコンセプトを患者様に伝えるための具現化物である。
元々は山田の父が患者様に座布団を用意してもらい、半分に切ってタオルを重ねて高さを合わせていました。
今の時代、座布団があるご家庭が少なくなってきましたので他に良い素材がないか探したところ、硬い裏地のついた玄関マットにたどり着きました。

 

玄関マット枕作成の流れ


今までは看護師、もしくは看護助手の方に作り方のノウハウを3ヶ月ほどかけて教えて、患者様に合わせていました。
患者様へどのような素材を準備してもらうかの最初の説明で20分、素材を持って来てもらい調節で20分、その後のメンテナンスで20分と合計1時間くらいかけて行います。
これを診療報酬なしで行っていましたが、正当な治療であること、他の先生方にも広めていくには報酬をとった方が良いと考え
理学療法士の方がリハビリの中で枕の調節を行い点数を取れるように一貫しようと思っております。

 

また今回、いろんな先生方にご質問をいただき山田が回答させていただきました。


〇診療台で枕を合わせても家で使うときの布団やマットレスは硬さが違うがどう合わせればいいのか
山田:布団やベッドも重要です。睡眠姿勢は、自分の体と枕と布団の3つが合っていることが重要です。
腰が沈まない適度な硬さが大事なんですが、畳に綿布団1枚を目安としてそのくらいの硬さの土台を当院では用意しています。
そこで高さを調節しご自宅で使うときに敷物が病院よりも柔らかい場合は高さを低くし、硬い場合は高さを高く調節をしてもらうようにお話しています。
高さ調節は3~5mm単位の微調節です。
良くないものを言うと低反発マットレスです。寝返りが打ちづらくなってしまいます。
一方で高弾性ウレタンのマットレスもあります。低反発マットレスよりはマシですがこれもよくはありません。
全層ウレタンのものはへたってきます。
マットレスでおすすめはポケットコイルマットレスです。耐久性もあります。

 

〇掛け布団はどうしたらいいですか?
山田:軽いものが寝返りにおいては一番重要です。
また体に纏わりつかないもの。タオルケットや毛布などは寝ている間に体に巻き付いて寝返りが打てなくなるのでよくありません。
掛物は羽毛が一番良いです。夏でも羽毛の量が少ない薄い掛布団のようなものを使っていただければと思います。
また羽毛でもカバーを掛けるのもよくありません。それも体に纏わりつきやすいからです。
衛生面が気になるかもしれませんが丸洗いしていただくか買い替えるかしていただくとよいかと思います。

 

〇冬場で首元が寒いときはどうすればいいですか?
山田:首にタオルなど何かを巻いて寝るのは絶対によくないので、その場合はスタンドカラーといって首元まで生地があるものを使っていただくと良いです。
また掛物の工夫で、掛布団の上に毛布を掛けて、首元だけ少し織り込んでいただく。
そうすると柔らかい感触が顔に当たり気持ちよく、保温性もあるのでおすすめです。


〇整形外科枕を身長、体重、肩幅の身体データだけで作成する場合には、後弯や側弯にどの程度対応できますか?
山田:後弯、円背の場合は壁にかかと骨盤をつけて立っていただき、頭が壁からどれだけ離れているかで判断します。
壁から頭が7㎝以上離れている場合にはデータだけでは対応できない可能性があると考えています。
極度な円背の場合には枕診断士が高さを計測する必要があります。
側弯の場合は、今まで極度にひどい症例は5例くらいありました。左右で高さが違う場合がありますが、最終的には右左に最も寝返りの打ちやすい高さで作り、作った方全員満足しています。
身体データでどこまで対応できるか解析しきれていないのが現状ですが、まずは身体データから作成してそこからアフターフォローさせていただければと考えています。


たくさんのご質問をや貴重なご意見をいただき大変良いディスカッションが行えたかと思います。
次回もゆる~くご参加くださいませ。

 

Zoomを利用しての無料オンラインサロンとなります。(医師向けとして開催しております。)
2か月に一度の開催を予定させていただいておりますので、ご興味ある先生方は
こちらまでメールをお願いいたします。